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つまみ食いは許されない(3)ー砂川訴訟を使って騙すなと最高裁判事も言っていた


憲法学者から、戦争法案は「違憲」と宣せられた安倍政権は、姑息にも、一旦は引っ込めた砂川訴訟をまた持ち出して、戦争法案は合憲だと強弁しようとしています。

しかしながら、これなどは典型的なつまみ食い。
既に、多くの方々が指摘しているように、砂川訴訟は米軍を日本に駐留させることの是非が争われた訴訟であり、日本が集団的自衛権を行使することなど全く考えられていないもの。
それを持ち出したところで何の意味もありません。

そもそも、砂川訴訟の判決文にはこうあります。

『またこの軍隊は、前述のような同条約の前文に示された趣旨において駐留するものであり、同条約一条の示すように極東における国際の平和と安全の維持に寄与し、ならびに一または二以上の外部の国による教唆または干渉によつて引き起されたわが国における大規模の内乱および騒じようを鎮圧するため、わが国政府の明示の要請に応じて与えられる援助を含めて、外部からの武力攻撃に対する日本国の安全に寄与するために使用することとなつており、その目的は、専らわが国およびわが国を含めた極東の平和と安全を維持し、再び戦争の惨禍が起らないようにすることに存し、わが国がその駐留を許容したのは、わが国の防衛力の不足を、平和を愛好する諸国民の公正と信義に信頼して補なおうとしたものに外ならないことが窺えるのである。』

どこをどう読んだって、アメリカが日本を守る状況を想定してのもの。

日本が集団的自衛権を行使するような状況が含まれているなら、判決文に「わが国の防衛力の不足を、平和を愛好する諸国民の公正と信義に信頼して補なおうとしたもの」と書いたことと矛盾してしまう。
だって、集団的自衛権を行使できるということは「防衛力の不足」は無いってことですから。

となると、もし集団的自衛権を行使できるほどの「防衛力」を日本が持っているなら、この砂川訴訟の判決に従うと、米軍が駐留することについても改めて憲法上の疑義が生じて来ることになります。
だって「防衛力の不足」が無いんですから、それを「補う」ための米軍の駐留は必要ないという主張ができることになる。

本来、砂川訴訟を持ち出すのは「やぶ蛇」になる話なんですけどね。まあ、実際には安保条約は既に改訂されていますから効果は無いとは思いますけど。

ちなみに、日米安保条約の第一条とはこういうもの。

『この軍隊(駐留米軍)は、極東における国際の平和と安全の維持に寄与し、並びに、一又は二以上の外部の国による教唆又は干渉によつて引き起された日本国における大規模の内乱及び騒じようを鎮圧するため日本国政府の明示の要請に応じて与えられる援助を含めて、外部からの武力攻撃に対する日本国の安全に寄与するために使用することができる。』

日本が集団的自衛権を行使するなんて状況は一切書かれていません。

そして、この砂川訴訟の補足意見にはこのようなものもあります。

--
『奥野健一判事、高橋潔判事』

「なお、憲法九条が自衛のためのわが国自らの戦力の保持をも禁じた趣旨であるか否かの点は、上告趣意の直接論旨として争つているものとは認められないのみならず、本件事案の解決には必要でないと認められるから、この点についてはいまここで判断を示さない」

--

「上告趣意の直接論旨として争つているものとは認められないのみならず、本件事案の解決には必要でない」ものについては、裁判所は判断を示さないと言っているのです。

日本が集団的自衛権を行使するなんて話は、まさに「上告趣意の直接論旨として争つているもの」でもなければ「本件事案の解決には必要」なものでもない。

関係ないものに、この判決を権威付けに利用するな。

最高裁判事は、そう釘を刺していた。
こうなることを予想していた訳ではないでしょうけど。

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つまみ食いは許されない(2)ー国際法に否定される戦争法案


安倍が自らのワガママを通すために成立させようとしている戦争法案。
前エントリで、集団的自衛権の行使が自国だけを守るなんてことは論理的に成立し得ないことを示しましたが、そもそも集団的自衛権を行使するには、国際法の世界では、犠牲国からの要請が必要なので、集団的自衛権を行使するということは、必然的に犠牲国を助けることに他なりません。

国際司法裁判所では、ニカラグア事件におけるアメリカの軍事介入が集団的自衛権の行使だというアメリカの主張を否定しましたが、その際、集団的自衛権の行使には、武力攻撃が発生していること、そして直接の犠牲国による、武力攻撃を受けた事実の宣言及び他国への援助の要請が必要だとしました。

==
国立国会図書館調査及び立法考査局
レファレンス 平成21年1月号

集団的自衛権の法的性質とその発達
―国際法上の議論―

外交防衛課 松葉 真美

 そこでICJは、まず、集団的自衛権が慣習国際法の規則として存在していることを確認し た。ICJは、国連憲章第51条が集団的自衛権を「固有の権利(inherent right)」と規定していることから、慣習国際法上も集団的自衛権が存在していたことが裏付けられたとした。また国連総会決議である友好関係原則宣言(1970年)が、武力行使・威嚇を禁じつつも個別的又は集団的自衛権の規定には影響を与えないことを宣言していることから、諸国が自衛権を慣習国際法として認識していることがわかるとした。
 次にICJは、武力攻撃が自衛権行使の要件の1つであることを確認し、その内容を検討した。ICJは、国家による武装部隊の派遣は、その規模や影響が武力攻撃に匹敵するほどであれば、武力攻撃を構成しうるとした。一方、反乱部隊への武器、兵站、その他の提供による援助は、武力による威嚇、武力の行使、または干渉行為に相当するにすぎないとした。
 またICJは、集団的自衛権を行使するためには、武力攻撃の直接の犠牲国による、武力攻撃を受けた事実の宣言及び他国への援助の要請が必要であるとした。ICJは、第三国が自らの状況判断に基づいて集団的自衛権を行使することを認めるような慣習国際法は存在せず、集団的自衛権によって利益を受ける国家が武力攻撃の犠牲となったことを宣言することが期待されるとした。これには、集団的自衛権の行使国による武力攻撃の発生の恣意的な認定を封ずる効果がある。そしてさらにICJは、この宣言要件に加え、犠牲国による援助要請が必要であるとした。この理由としてICJは、武力攻撃が起きた場合に、その事実を直接に認識するのは攻撃の犠牲国であることは明らかであること、他国が集団的自衛権を行使して援助に駆けつけることを望む場合は、通常、犠牲国は援助を要請するであろうことも明らかであることの2点を挙げた。

http://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/refer/200901_696/069604.pdf
==

ですから、どこかの国を助けるという前提が存在しない限り、その武力行使は集団的自衛権の行使と認められず、逆に日本による侵略行為と国際的に認定される恐れさえあるということです。

安倍の戦争法案というのは、政治的にもそれだけ危険だというのに呑気にこれを支持する人が居るというのが本当に不思議。

というか、明確に反対を表明している村上議員以外の自民、公明の議員はこんな大事な事を知らずに安倍に従っているなら、それだけで政治家失格ですし、わかっていてそれでも安倍に従っているなら人間失格です。

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つまみ食いは許されない(1)ー矛盾に満ちた戦争法案


戦争法案が憲法学者に違憲と断じられた安倍政権は、なりふりかまわず、法案を成立させるため、また砂川判決を持ち出したり、他国を守るための行使はだめだが、自国を守る為だからいいんだとか、強弁、詭弁を繰り返しています。

そもそも集団的自衛権を行使するとは、A国がB国に攻められた時、そのA国への攻撃を自国への攻撃とみなし、A国を助けるために軍事行動を起こす事であり、日本を守るためにやることではありません

ですから、当然日本はB国に宣戦布告することになり、B国も日本を攻撃することになります。たとえ後方支援だけを担うとしても、B国がそんな区別をつけてくれるはずもなし、自衛隊員は戦争のまっただ中に放り込まれることになります。
そしてこういう行動は、歴代内閣は明確に憲法上できないと表明して来ました。
安倍政権は、それを一内閣の恣意的な判断で、憲法の歯止めをぶち壊し、自分がやりたいようにできる国にしようとしている。それは明らかです。

安倍は、他国を守るためではない、自国を守るための限定的な集団的自衛権行使なら合憲だとか言っています。

でも、こんな詭弁は最初から破綻している。
だって、集団的自衛権を行使するということは、最終的なゴールが日本を守ることだとしても、その手段として、他国を守るというステップが必ず入ります
例えば、安倍がひねり出した米艦に日本人の避難民が乗っているというケースで、その米艦を守るために、攻撃相手に反撃すれば、その時点でアメリカという「他国を守る」ことになる。
他国を守らずに自国だけ守るのは、個別的自衛権の行使に過ぎず、集団的自衛権の行使にはなり得ない。それが集団的自衛権という言葉の定義です。

あんな詭弁にどうして騙される人がこんなにいるのか、本当に不思議です。

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悪用が心配(3) ー ドローン事件


前エントリで、ドローン事件で少年が三社祭のことをネットで配信しても、祭りの関係者は「へー、そうですか」程度の反応であっただろう、でもそれでは都合が悪かったのが警察だったと書きました。

三社祭関係者の反応が薄かったことは、実際に行われた「警備の強化」が、ホームページや会場での呼びかけ程度であったことからもわかります。

そんなに危険に感じていたなら、そして、そんなに危険な人物だと認識していたなら、「呼びかけ」なんかでその「犯行」が止められないことぐらい直ぐにわかりますから。

そして、祭りの関係者は警察にこう聞いたことでしょう、「この動画の少年がどこの誰かわかっているんですか?」と。
警察は当然わかっている。
となると、「だったら、当日その少年を見張っていれば大丈夫ですね」

広い祭り会場で、その少年が何時現れるかなんて警備をするより、その少年一人の行動を見張る方がずっと簡単だし、ずっと効果的です。
本来なら、「では警察さん、お願いします」で済んだ話でしょう。
でも警察はそれでは困る。何しろ、ただ見張っているだけでは少年を検挙できないのですから。

警察にとっての問題はこの少年ではなく、その前に起きた首相官邸へのドローン侵入の方。
警察は、易々と侵入を許したばかりか、その事実にも全く気がついていなかったという大失態を犯しました。
何とかしてドローン「事件」を検挙しなければ、警察はドローンを使ったテロに無力という評価が定着してしまう。
ここでこの少年を検挙し、その勢いでドローンを規制する法律を作らせる。それが警察へのダメージを最小限にする方法。そう考えたのでしょう。

ですから、警察は「少年を見張るから、その代わり、何でもいいから対ドローン警備を強化してくれ」と祭りの関係者に持ちかけた。祭りの関係者はほとんどお金のかからない方法で「警備を強化」した。
警察はこれで「威力業務妨害」で逮捕することができる。
そして当日、少年を見張り、浅草とは随分離れた紀尾井町で、少年がドローンを取り出したところでその行動を抑止した。

こういう構図であったということでしょう。

要は警察のメンツを守るための逮捕であり、やはり今後の悪用が心配されるケースと言うべきと思われます。

悪用が心配(2) ー ドローン事件


前エントリで、ドローン事件で少年を威力業務妨害で逮捕した、そのやり口が悪用されることが心配だと書きました。

そして、この事件のもう一つの側面が、そもそも祭りの主催者は自分達は被害者だとの認識はあったのだろうかという点です。

少年が善光寺でドローンを飛ばしたのが5月9日
国会議事堂近くでドローンを飛ばそうとして警察に警告されたのが5月14日
そして三社祭に行くと映像を配信していたのが5月14日の深夜、祭りは15日から17日

さてこの流れの中で、三社祭の主催者が、「少年がドローンを三社祭で飛ばそうとしている」と自ら認識する確率がどれほどあったのでしょう。
私はほとんどなかったと思います。

少年が善光寺と国会近くでそのような行動をとっていたということは、ニュースでも流れていましたから、祭りの関係者の中にも知っている人はいたでしょう。でも、それだけで、次は自分達の祭りが狙われるなんて思うものでしょうか?
おそらくは、バカなことをする奴がいる、と他人事のようにニュースを見ていただけだと思います。

そして、普通の脅迫事件などと違って、少年は犯行声明をマスコミに送りつけたわけでもない。その少年に興味を持って、能動的に少年の配信する動画を見に行かない限り、少年と三社祭の繋がりなんて誰もわからない。現に私も彼が逮捕されて初めて知りました。

となると、誰が少年の動画を見て、三社祭が対象となっていることを知り、祭りの関係者に知らせたのかと考えると、それは「警察」という答えが一番自然です。
一応、報道では動画を見た女性が知らせたことにされていますが、警察とは何の関係もない普通の女性が少年の動画を見て、これがドローンを飛ばすことを意図していると判断して、わざわざ三社祭の関係者に連絡を取るなんて、ものすごく不自然ですね。

警察は少年が国会議事堂近くでドローンを飛ばそうとした時に警告しましたが、少年の態度は改まらなかった。となれば、警察は少年が次に何をやるかと警戒して当然。
そして、次が三社祭と知ってご注進に及んだということでしょう。

ここで更にもう一歩進んで考えると、警察からそのような話を聞かされた祭りの主催者はどうしたか。おそらく「へー、そうですか」という反応だったでしょうね。
確かに墜落して来てけが人が出たら困りますが、それだけでは、彼らが自分達が被害者になるという認識はほとんどなかったと言ってよいでしょう。

でも、それでは都合が悪かったのが警察。

続きます。

悪用が心配(1) ー ドローン事件


ドローンを使って撮影した動画を配信していた15歳の少年が逮捕されました。
この事件では、ドローンという新しい便利な機器が、想定外の使われ方をされるようになった時にどう対応するかとか、競って少年に資金提供をする者がいて、かつそういう者が少年を煽っていたのではないかとか、これまでとは違うタイプ問題点が顕在化した事件ではありました。

ただ、今回の事件で私が一番心配になったのは、少年の逮捕のされ方です。
今回の逮捕容疑は、ドローンを飛ばすことをネット上で示唆したがために、祭りの主催者側に、余計な警備をさせたという威力業務妨害

これが威力業務妨害になるとしたら、自分達に何か不利益なことをしようとする者がいたら、これで全部逮捕させることができてしまうのではないでしょうか。

例えば、市民がある企業に何らかの抗議をしようとその企業を訪ねるとします。その訪問が単なる会談目的であったとしても、企業側が「暴力をふるわれる可能性がある」と勝手に決めつけて、警備員を増員したとします。
このドローン事件の逮捕の仕方が正当なら、これで威力業務妨害が成立してしまうのではないか。

そこには、逮捕された「容疑者」が具体的に何をしたかは全く関係ない。ただ「被害者」側が「容疑者」を恐れて余分な警備をすることになったという、「容疑者」が全く与り知らない一方的な事実だけで逮捕できてしまっているのではないか。
実際、今回の逮捕前に流した動画で少年は確かに「ドローンを飛ばす」とは一言も言っていないし、本人もそう主張していますが、動画を見た側が「ドローンを飛ばす」と受け取ればそれで事件成立となっています。

この少年のやったことは、あまり褒められたことじゃないし、積極的に擁護しようとも思いませんけど、こういう逮捕というのは果たして許されることなのでしょうか?
これが乱用されれば、国会や首相官邸にデモをかけようとする市民もみんな逮捕できる。
そういう国にするための伏線ではないか、と考えるのは考え過ぎでしょうか?


普通なら笑い飛ばされるような考えかもしれませんが、安倍のやり口を見ていると、そういう心配もしなければならないのではないかと思ってしまいます。

そもそも、今回のこの逮捕劇は警察の威信を守るためのものなんでしょうけど。
それはまた次に書きます。

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