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理由になっていません ー 吉田調書報道


朝日が先鞭をつけた福島第一原発所長だった吉田氏の調書。
安倍政権、原子力ムラの広報機関である産経が、ムリ筋のつまみ食いをしてプロパガンダを流し始めましたが、まだ公開までには至っていないものの読売、毎日も報道を始めました。

どちらも東電の自己正当化を鵜呑みにしたトーンとなってしまっているようですが、そのうちの毎日の報道の中に、少しだけどうして第一原発に戻ったかが記載されています。

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吉田調書:元東電社員「戦う所長が支え」
毎日新聞 2014年08月31日 07時00分(最終更新 08月31日 08時19分)

 東京電力福島第1原発事故の発生直後、収束作業に当たった元東電社員の男性は、現場の最高責任者が何を考え、どう行動したかを記録した調書の内容が明らかになったことを「ずっと知りたかった」と歓迎する。男性は当時、本店の幹部らを相手に一歩も引かない吉田昌郎元所長の姿を自らの支えにしていたという。それだけに「9割の所員が命令に違反して撤退した」との一部報道には「命がけで戦った仲間全員への侮辱で、悔しい」と話す。【袴田貴行】

 男性は20代後半。2011年3月12日に最初の水素爆発が起きた時は、炉心への冷却水注入が続く1号機に車で向かっていた。激しい爆発音とともに車が上下に揺れ、一瞬気を失った。我に返って前を見ると、原子炉建屋が吹っ飛んでいた。わずか100メートルの距離だった。不眠不休で作業を続けたが、14日午前に3号機が爆発、夜には2号機の危機的状況が伝わった。普段は冷静な上司が誰に聞かせるともなく「もう駄目なんだからな」としきりにつぶやいた。

 日付が15日に変わる頃、免震重要棟の1階出入り口付近には数百人の所員が待機していた。明け方、吉田所長らが指揮を執る2階の緊急時対策室から人が下りてきて、退避命令を伝えた。免震重要棟の重い二重扉が開き、所員らはバスや自家用車で第2原発へ向かった。だが、2時間ほど仮眠を取った後、上司に起こされ第1原発に戻ってくれと言われた。4号機で火災が発生し、人員が必要だという。同僚が戻ると言うので一緒に従わざるをえなかった。

 「生きて帰りたい」と願う一方、「吉田所長が頑張っている間は自分も折れるわけにはいかない」とも思った。緊急時対策室でのテレビ会議で、本店の幹部に食ってかかる姿を何度も見かけた。半面、たまに資料を渡しに行くと、若い所員にも気さくに話しかけてくれるのがうれしかった。

 しかし今年5月、朝日新聞に「吉田所長の命令に違反して撤退した」と書かれた。男性は「当時、退避先が第2原発というのは全員の共通認識だった」と反論。第1原発の構内で退避先を探しても「全面マスクをした状態で何時間もいたら全員死んでいた」と話す。

http://mainichi.jp/select/news/20140831k0000m040123000c.html
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まず、この元所員などが「命がけで戦った仲間全員への侮辱で、悔しい」などと言っていることを報ずる意味って、どれほどあるんでしょうね。
彼らが、「自分たちは命令を聞かずに退避しました」なんて、真相がそうであったって言うわけないじゃありませんか。人間が自分の行動を正当化するのは当たり前のことなのですから、それをもって、朝日の報道が誤りであったと報ずる方が、報道機関として問題ありです。

で、この記事の中で一番大事だと思うのは、この部分。

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だが、2時間ほど仮眠を取った後、上司に起こされ第1原発に戻ってくれと言われた。4号機で火災が発生し、人員が必要だという。同僚が戻ると言うので一緒に従わざるをえなかった。
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さてさて、放射線量が急上昇して危ない、だから退避だと言って第二原発に行ったのに、「火災が発生し、人員が必要だ」で戻るんですか?
退避した理由が解消されていないのに戻るなんて、どう考えても変じゃありませんか。

言って見れば、大雨で土石流が発生しそうだからと役所からの避難指示を受けて避難所に退避したのに、役所から税金の支払いは明日までと言われていたからと、忘れていた財布を家に取りにもどるようなもの。
そういう行動は、普通はやるべきではないと批判されるものですけどね。

もし、東電の社員がこんな指示だけで第一原発に本当に戻っていたなら、東電の社員というのは、物事の因果関係が理解できず、何かが起きた時に何をしなければいけないかがわかっていない人ばかりだ、ということになってしまいます。
それじゃあ事故も起こるというもの。東電に原発なんて危ないものを扱わせるのは間違いということで確定でしょう。

でも、実際には戻った理由が違うでしょうね。
火災が発生して人員が必要だということも言われたかもしれませんが、それだけじゃない。「第二原発への退避は所長の指示ではなかった、我々は本来第一原発に残らなければならなかった」という趣旨のことが伝えられたはずです。

第二原発へ退避した所員は、「会社の指示もなく逃げた」と後から言われることを恐れて戻ったのです。
おそらく、所員にとって第二原発への退避が所長の指示ではなかったというのは寝耳に水の話だったのでしょう。でも、ほとんどの所員は吉田所長から直に退避命令を聞ける状況になかった。
だから「勘違い」と言われて仕方なく戻ったのでしょう。その意図はなくとも勝手に持ち場を離れたのですから。

こういう状況だったとすると、元所員達が「命令違反」と言われるのは心外だと言いたい気持ちはわかります。
でも、3月15日の午前中、いるべきところに所員がいなかったのは事実。そして、彼らは「結果的に命令違反」と言われても仕方ないと内心思っているのでしょう。そういう負い目があるから、あの時、唯々諾々と第一原発に戻ったし、今、命令違反と図星を指されてよけいに虚勢を張っているのです。

だからこそ、この部分の証言がこのように曖昧か、頬被りかということになっている。
まあ、この事実で、何があったかを推し量るには十分だと私は思いますね。

それにしても、9割の所員が撤退したのが命令違反ではなかったなら、東電の「全面撤退否定」は嘘だったということになるんですけど、産経・読売ばかりでなく、それを指摘するマスコミが皆無っていうのには、ホント、呆れてしまいます。
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