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メタンハイドレートに対する基本的な知識が欠如している産経&ネトウヨ


経済産業省がメタンハイドレートの調査をするための予算を要求するそうです。

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日本海で広域調査へ メタンハイドレート開発
2013.1.10 19:30

 海底に眠る次世代のエネルギー源「メタンハイドレート」の開発に向け、経済産業省が日本海で広域的な分布調査に乗り出すことが10日、分かった。調査費を2013年度予算で要求する。

 メタンハイドレートは天然ガスの主成分メタンと水が結合した物質で、分解すると大量のメタンガスを発生する。太平洋側の南海トラフでは、海底下数十〜数百メートルに存在するが、日本海側は海底下数メートルの浅い場所にあり、比較的容易に採掘できるとみられている。

 海洋研究開発機構などは06年、新潟県上越市沖でメタンハイドレートを確認。昨年10月には明治大などのチームが北海道網走市沖のオホーツク海と、秋田、山形、新潟各県の沖合で発見し、島根県の隠岐島近辺でも存在している可能性が高いと発表した。



http://sankei.jp.msn.com/life/news/130110/trd13011019300019-n1.htm
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ま、調査自体はいくらでもやって下さい、ってところなんですが、どうもこの話に絡めて、産経が変なことを書くものだから、それに煽られたネトウヨがまた的外れな韓国攻撃やら陰謀論やらをふれ回っているのが困りものです。

その変なことと言うのが、「太平洋側の南海トラフでは、海底下数十〜数百メートルに存在するが、日本海側は海底下数メートルの浅い場所にあり、比較的容易に採掘できるとみられている。」という部分。

メタンハイドレートの開発で一番難しいのはどう採掘するかという点であることには変わりありませんけど、海底よりずっと深い場所にあるのと浅い場所にあるのとで比較してどちらが「容易」かと言ったら、何か画期的な方法でも発見されない限り、間違いなく「深い場所」の方です。

何故なら、メタンハイドレートのメタンを利用しようと思うなら、ハイドレートという固体の状態のものを何らかの形で流体にして、パイプを通して地上に運ばなければなりません。そして、固体から流体になった時に、きちんと地下に下ろしたパイプの中にメタンを集めるためには、メタンが逃げて行かない様に、地下がしっかりしたタンクのようになっていなければなりません。
海底よりもずっと深い場所にあるメタンハイドレートなら、その上に厚い岩盤があって、それがタンクの壁となって流体化したメタンをパイプに取り込む手助けをしてくれます。
それが浅い場所だと、岩盤が薄く、亀裂が海底からメタンハイドレートのあるところまで繋がっている可能性が高いので、流体化させたメタンはパイプには入らずに、どんどん海の中に逃げて行ってしまい、逆に下ろしたパイプには海水がどんどん流入して来ると考えられるます。

浅いから容易に採掘できるなんて言っている産経は、ハイドレートがそもそも固体だということがわかっていないし、メタンを逃がさないように集めなくては利用できないってこともわかっていない。メタンやハイドレートというものに対しての基本的な知識が欠如しているから、こんなことが書けるんでしょう。

ちなみにネトウヨ君の中には、日本海側ではメタンハイドレートは海底にゴロゴロ転がっているから、それを採れば良いのに、やらないのは、石油大国アメリカの陰謀だとか、韓国の顔色を伺っているからだとか、そんなことをふれ回っている人もいるようですけど、海底にゴロゴロ転がっているメタンハイドレートをどうやって採って来るというのでしょうね。
籠かなんかに入れて引き上げるつもりなんでしょうか?
新潟県で現在生産されている天然ガスは日量でおおよそ700万立方メートル。仮にこれだけのガスをメタンハイドレートに置き換え、それを海底から固体のまま引き上げるとしたら、毎日4万立方メートルものハイドレートを深さ数百メートルの海底から引き上げなければならず、それに必要なエネルギーは引き上げたメタンハイドレートから得られるエネルギーをおそらく上回ることでしょう。

そして、そのような方法では絶対にメタンハイドレートは利用できないし、非常に危険なことになるのですが、それは別エントリで説明します。

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テーマ : 環境・資源・エネルギー - ジャンル : 政治・経済

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コメント

コメントとエントリの関係をご説明下さい

環境大学新聞さん

2013/01/18 17:49にいただいたコメントがこのエントリとどういう関係があるのかご説明下さい。
1月21日までお待ち致します。
それまでに納得の行くご説明が無い場合には、申し訳ありませんが、当該コメントは削除させていただきます。

コメントを削除しました

環境大学新聞さん

2013/01/18 17:49にいただいたコメントにつきまして、このエントリとどういう関係があるのか1月21日までにご説明下さいとお願いしましたが、残念ながらお答えがありませんでした。

申し訳ありませんが、当該コメントは削除いたしました。

質問です。
>何故なら、メタンハイドレートのメタンを利用しようと思うなら、
>ハイドレートという固体の状態のものを何らかの形で流体にして、
>パイプを通して地上に運ばなければなりません。
>そして、固体から流体になった時に、きちんと地下に下ろしたパイプの中にメタンを集めるためには、
>メタンが逃げて行かない様に、地下がしっかりしたタンクのようになっていなければなりません。
>海底よりもずっと深い場所にあるメタンハイドレートなら、
>その上に厚い岩盤があって、それがタンクの壁となって流体化したメタンをパイプに取り込む手助けをしてくれます。
>それが浅い場所だと、岩盤が薄く、亀裂が海底からメタンハイドレートのあるところまで繋がっている可能性が高いので、
>流体化させたメタンはパイプには入らずに、どんどん海の中に逃げて行ってしまい、
>逆に下ろしたパイプには海水がどんどん流入して来ると考えられるます。

1)上記の記述はメタンハイドレートを採掘する方法のうちの「減圧法」を想定されているのでしょうか?

2)以下の記述ですが
>それが浅い場所だと、岩盤が薄く、亀裂が海底からメタンハイドレートのあるところまで繋がっている可能性が高いので、

浅学にして、「浅い場所だと岩盤が薄い」という話は初耳で、
ネットを調べてみましたがその点に触れている情報が見つけられませんでした。
よろしければ、その話のソースなり資料なりを教えて頂けませんか?

言葉の通りなんですけど

マッピー さん

> 質問です。
> 1)上記の記述はメタンハイドレートを採掘する方法のうちの「減圧法」を想定されているのでしょうか?

減圧法だけでなく、加熱法、メタノール注入法など、流体化させて採掘する全ての方法に当てはまる話です。

> 浅学にして、「浅い場所だと岩盤が薄い」という話は初耳で、
> ネットを調べてみましたがその点に触れている情報が見つけられませんでした。
> よろしければ、その話のソースなり資料なりを教えて頂けませんか?

あのぉ、その言葉の
まんまでして、ソースも資料も示しようが無いんですけど。
海底よりもずっと深い場所ということは、その場所と海底の間には厚い岩盤がある。
海底から浅い場所ということは、その場所と海底の間には薄い岩盤しかない。

これは浅学とか何とかいうレベルではなく、浅い、深いという言葉の意味そのものの
話なんですけど。これが違っていたら、それこそ矛盾ですよ。



表層メタンハイドレート

>減圧法だけでなく、加熱法、メタノール注入法など、流体化させて
>採掘する全ての方法に当てはまる話です。

日本海側の表層メタンハイドレートは、太平洋側の深層向けものに比べて安定状態にあるため、
上記方法では流体化しないと聞いております。
従って、ロシアで行われた採掘ではチャンバー方式と呼ばれる、
メタンハイドレートの温度や圧力を変化させず、水で攪拌させたものを取り出す方式をとっているため、
白砂青松さんが懸念されている状況は起こりにくいと理解しておりました。
(試掘としての実績しかないため、採算を取ろうとするといろいろな問題は出ると思いますが)
この点、私の理解に何か問題がございますでしょうか?

>これは浅学とか何とかいうレベルではなく、浅い、深いという言葉の意味そのものの
>話なんですけど。これが違っていたら、それこそ矛盾ですよ。
ごめんなさい、こちらの質問は私の完全な勘違いです。
お恥ずかしいしだいです。

表層メタンハイドレートはコストで深層メタンハイドレートに勝てません

マッピーさん

> 日本海側の表層メタンハイドレートは、太平洋側の深層向けものに比べて安定状態にあるため、
> 上記方法では流体化しないと聞いております。

そんなことはありません。
メタンハイドレートがハイドレートであり続けるには低温/高圧の条件が必須であり、それを崩せばハイドレートは融解します。

> 従って、ロシアで行われた採掘ではチャンバー方式と呼ばれる、
> メタンハイドレートの温度や圧力を変化させず、水で攪拌させたものを取り出す方式をとっているため、
> 白砂青松さんが懸念されている状況は起こりにくいと理解しておりました。
> (試掘としての実績しかないため、採算を取ろうとするといろいろな問題は出ると思いますが)
> この点、私の理解に何か問題がございますでしょうか?

あなたの理解に問題は無いでしょうけど、企業の宣伝文句ですから、まだ実務からはかけ離れた技術ですね。

天然ガスって、どれくらい量が使われているのかご存知ですか?
例えば10万kwクラスの小型の発電所なら、1日に40万立方メートルのガスを燃やします。メタンハイドレート1立方メートルから取れるメタンが約160立方メートルですから2500立方メートルのメタンハイドレートが必要。深さ1メートルまで撹拌するとしたら、毎日50メートル四方のエリアから、採取場所をきちんと制御しながらチャンバーを移動させ、ジェットを吹かせて撹拌し続けなければならない。
それにかけるエネルギー自体が膨大なものとなり、深層からのハイドレート生産と比べたら、コストで太刀打ちできないのは明白でしょう。減圧法ならば、メタンは自力で地表まで上がって来るのですから。

ちなみに、日本が現在年間に使っている天然ガスは約1000億立方メートルですから、これだと毎年琵琶湖の面積に匹敵する範囲をチャンバーで撹拌するってことになります。
一方、厚さ100m、岩石の隙間が20%ある地層に含まれる深層のメタンハイドレートなら、採取するエリアはだいたい北浦か田沢湖くらいの面積で、かつ生産設備は移動する必要がありません。

確かにそのチャンバー方式は表層型メタンハイドレートの採取をするなら有力な方法でしょうが、チャンバーの下部をシールさせることは不可能(移動させる必要があるため)ですから、メタンが外部に漏れるリスクは深層のものに比べて大きいことには変わりありません。


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